2015年07月31日

脱会後のリハビリとカウンセリング 村上先生インタビュー 2

シリーズの2回目からは、具体的な後遺症についてのお話です。
ブログの2014年6月6日の記事に「脱会後の後遺症」を13項目書きました。
その13項目を村上先生にも見ていただいて、後遺症についてのお話に入りました。
カルト化教会脱会後の後遺症 | クリスチャン・スイトピーの日記 http://angel.ap.teacup.com/sheepsweetpea/1582.html

 私 「この13項目にある後遺症ですが、カルト化教会を脱会した人は、みんな持っているんでしょうか?」
 村上先生 「持っていますね。気付くか気付かないかだけど…。一番多いのはね、イエスマン。
『神に従いなさい。』『牧師に従いなさい。』と『従いなさい。』を徹底的に教えられているから、ノーが言えない世界になっているのね。
ノーを言ったら不信仰扱いされるから、不信仰と見られたくないからイエスを言い続けるわけ。だからいつの間にかイエスマンになってしまう。
もう一つは恐れ。恐れはやめた人たちが共通して持っている。この教会を出たらサタンの攻撃に遭うとかね、そういう風に恐怖心を植え付けられているから怖い。そういうのが後遺症として共通にある。
その恐怖心がその人をこの教会から出さなくする一つのおりです、おり。動物が逃げないためのおりね、信徒が逃げないためのおりになってるのが恐怖心ですね。」
 私 「外に出る事が怖いという人もいますよね。」
 村上先生 「それはたとえばね、『十1献金しなかったらそのお金の分が交通事故や病気とかで失われる』って教えているでしょう?『だから献金しなさい』と言われる。
献金できなくなったとき、何が起きるか、何が起きるかと思って恐怖なわけ。だから無理してでも献金するようになってしまう。
そういうのが教会と距離を持ち始めたときに何か災いに遭うんじゃないだろうか、と思って心配になる、恐れの一つよね。」
 私 「私が怖かったのは、カルト化教会の人と会うんじゃないかというのが怖かったんですけど…」
 村上先生 「それはね、その人がまだ一人だから。たとえば、ぼくみたいな人間と仲良くなったらむこうの方が怖がる。」

 【スイトピー・コメント   ここで思わず二人とも笑いました。それはきっと私がカウンセリングを受け始めた頃や不安や恐怖心が怖くて大変だった頃の事を思い出したからと思います。
「あの頃はあんなに大変だったよねー。」という思いがあって笑いが出たんだろうなあ。笑って思い出せるぐらい回復しているんだなあって思いました。
それと本当に不思議だけど、カルト化教会って一人でいる被害者や脱会したてで弱そうに見える人は攻撃するけど、不思議と被害者が回復して元気になってきて、トラブルや嫌がらせへの対処法を学ぶと何もしないんですよ。
センターも他のカルト化教会もそれは共通みたい。だって何かやったら、それが証拠になるんだから。
私は脱会して怖かったとき、最初に村上先生から教えていただいたのは、「何かあったら証拠をとっておく事。」でした。
だから証拠と思えるものは全部被害者の会の友達にプリントしてもらってとってあるし、村上先生にfaxしました。】

 私 「私、脱会した頃は、電話のベルも怖かったし、パソコン開くのも怖かったんです。
 村上先生 「だからカルト化教会を出たらいかに恐怖心を植え付けられているかね。
人と会うのも怖いほどに恐怖心を植え付けられている。それはこの人は大丈夫だろうかっていう不安よね。人が安心できない。だから良好な人間関係をきずきにくいほどに人間不信に陥ったわけね。」
 私 「私もそうだったし、他の人に聞いてもそのような人は多いんですけど、不安になるのは自分が悪いんだ、あるいはサタンにやられているから不安になるんだ、イエス様に信頼が足りないから不安になるんだっ手考えていたんです。」
 村上先生 「カルト化教会は傾向が一緒で、自分が悪いんじゃないだろうか、自責の念を持つように植え付けられているから、指導者が悪いなんて思ったら不信仰だから、
自分が悪い、自分が理解できない、自分がだめだ、全部自分のせいにするか、サタンのせいにするか。指導者が間違っているなんてぜったいに考えないで、自分を攻めてしまう。それはパターン化してるわけ。」
 私 「それはどこのカルト化教会でも一緒ですか?沖縄でも、関東でも、関西でも、北海道でも?」
 村上先生 「どこも一緒。すなわち世の中っていうのはね、指導者が悪いと会社の運営が悪くなるの。だから従業員のせいにしない。社長が悪いから会社が傾いたって従業員は言うの。
ところが教会では牧師が悪いなんて言わない。」
☆ 「自分を責める思考パターン」からの回復には何が必要なのでしょうか?
この事については、次回の記事に続きます。






























  


Posted by スイトピー at 20:40カルト後遺症とリハビリ

2015年07月26日

脱会後のリハビリとカウンセリング 村上先生インタビュー 1

 ☆ これは私の旧ブログに掲載した記事ですが、再掲載します。

カルト化教会脱会後のリハビリテーションとカウンセリングについて気管支の原稿を書いてほしいとある会から依頼がありました。
その記事のために先日村上先生にインタビューさせていただきました。
大変良いお話が聞けたので、機関紙の原稿とは別に、ブログの記事でシリーズとして書いてみたいと思います。
まず、カルト化教会脱会後にはどのような後遺症があるでしょうか。
これについては、2015年7月23日の記事、「カルト化教会脱会後の後遺症」をご覧ください。
脱会後のカウンセリングもリハビリもそこからの回復を目指して行います。
リハビリとカウンセリングについて、村上先生からお話を聞きました。

 私 「脱会後うつ状態になったり、家から出る事も、人と会う事も怖かった人たちが、カウンセリング受け続けて、向き合っていくと、本当に元気になりますよねー。」
 村上先生 「カウンセラーに深刻な被害を受けた人から『相談したい。』と電話があるでしょう?
そうしたら受ける私たちはどう思うかって言うとね、(ああ、この人は直る。)って思うわけ。
なぜかっていうとね、直りたいと思って電話してくるから。
電話をかけきれないほど深刻な人たちがいる中でその人は電話をかけて相談したいと思うほどに、今回復してきたと。
だからこの人の直りたいという気持ちを助けてあげるのが私たちの仕事だから、(ああ、この人はかけてきたから直るんだ。)と思ってかかわるわけ。そうすると直っていくの。
だから希望を持ってかかわるわけ。それが大切。(この人はもう直らない。)と思って関わっていたら、力が出ない。
希望を持って迎え入れるのがこちら側の秘訣。
で、相談する人たちは、相談したいと思うほどに元気になった、と…。
というのは相談できないまま、病院に入院している人たちもいますからね。
あとずっと家にこもったまま、何もできない人もいますからね。」
 私 「相談する方からすると、初めて相談する時っていうのは、どん底だっ手感じがしているんですけど、どん底ではないんですね?(笑)」
 村上先生 「どん底じゃなくて上がり始めた人。一番深刻な人は誰にも相談できない、誰にも会いたくない、傷つけられたくない、傷つきたくないと思ってるから…。」

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 【スイトピー・コメント】 私が7年前の5月に初めて村上先生にメールをしたとき、村上先生から
「よく相談してくれましたね。スイトピーさんは序々に回復の道を歩みはじめています。」というメールをいただきました。
私はつらくて大変で、どん底と思っていたので、相談した事を肯定的に評価してもらえて、しかも希望が持てるような事が書いてあったので、とても嬉しかったのを覚えています。
被害者はカウンセラーに連絡するとき、とても落ち込んでいるし、不眠があったり人間関係の悩み、経済的な困難、心の病…、様々な問題をかかえています。
そして自分はどん底にいると感じている事が多いでしょう。
しかし、どん底ではなく、「回復し始めた人」と
カウンセラーが思って関わってくれるとは、とても嬉しいし、それが希望に繋がります。大きな励ましです。





  


Posted by スイトピー at 21:30カルト後遺症とリハビリ

2015年07月23日

脱会後のリハビリ

カルト化教会脱会後のリハビリに役立つ事と必要な事をまとめました。

1. カルト化教会問題に詳しいカウンセラーからカウンセリングを受ける。
(カウンセリングを受ける事で、今まで信じていた教えの間違いに気付く事ができる。マインドコントロールの影響に気付き、回復のためのアドバイスを受ける事ができる。)
 2. 読書(カルトやマインドコントロールについての本、モラルハラスメントに関する本。それ以外にも様々なジャンルの本を読むとよいと思います。
カルト化教会は、情報コントロールを行うので、情報不足になっています。
脱会後は多くの情報を得、思考力を高め、自分の意見を持つためにも読書は役立ちます。)
 3. 聖書の学びと正しい教理に基づいた説教を聞く事。
(最初は聖書を開くのも抵抗感があるし、怖いし、つらくなる事もありますが、少しずつでも正しい教理を学べば、徐々に恐怖心や不安、つらい気持ちが減っていきます。)
 4. 脱会後、不眠が続く場合は、心療内科で薬を処方してもらいましょう。
その他、強い不安が長く続く、よくうつ状態が続く場合も、心療内科、精神科を受診してください。
 5. 医療否定をしていた教会や教会生活が忙しすぎて長い間病院に行けなかった人、体調不良がある場合は、受信してください。
 6. 規則正しい生活習慣を心がける。(カルト化教会にいると忙しく、睡眠不足になるし、休息の時間もないので生活が不規則になるし、疲労がたまります。
休息は罪ではありません。リラックスする時間を作り、体と心を休めてください。)
 7. 栄養バランスの良い食事を心がける。
 8. 家族、親戚、友人(教会外の人も)と過ごす時間を楽しむ
(カルト化教会所属時代は、人間関係がカルト化教会内に多かったので、教会外の人との人間関係が希薄になっていました。
それらの人間関係を充実させる事が自分の支えにもなるし、慰め、励ましにもなります。)
 9. 山や海、花など自然を楽しむ。
 10. 音楽を聴いたり、何もしないでボーっとして過ごす(これが私は脱会後、中々できませんでした。
「回復するために頑張らなければ…。」といつもあせっていました。)
 11. 趣味を楽しむ。
 12. 何かを決断するとき、問題が起きたとき、悩んだとき、困ったことがおきた時、すぐに誰かに聞くのではなく、自分で考えてみる事、わからない事は調べる事が大切。過去に経験した事や学んだ事も参考になる。
誰かに相談する場合も、どのような状況で、何が起きていて、どのような事で悩んでいるのか、困っているのかを整理してまとめ、自分がどうしたいのか、どう考えているのかもその時点での考えを持っているとよいと思う。
 13. 自分の意見をはっきりと言う練習をする。
カルト化教会では「従順」である事が素晴らしいとされ、信仰的とされていました。権威ある者(牧師やリーダー)にはぜったい服従するようにと教え込まれていました。
自分の意見を持つ事や意見を言う事は、「不従順の罪」と攻められました。
イエスマンにならない。何かを依頼されても、自分ができないと思ったり、つらいと感じたら断ってもよい。
相手と意見が違っても自分の考えや意見をしっかりと、はっきりと言う事が大切。
最初は小さな事からでいいので自分の意見や考えを言う練習をするとよいです。最初はすごく努力が必要ですが、自己主張できるようになると嬉しいし、自信がつきます。
 14. 良い人との対話を大切にする。良い仲間を作る事。
人との交流や対話は自分の認知や思考を広げてくれます。
 15. 一人の人に傾倒しないために、分野の違う尊敬できる人を3人持つ事。
(このアドバイスはとてもありがたかったです。)








  


Posted by スイトピー at 23:12カルト後遺症とリハビリ

2015年07月21日

カルト化教会脱会後の後遺症

カルト化教会脱会後の後遺症についてまとめてみました。

 1. 2元論(白黒思考。脱会後もしばらくは考え方が狭い。)
 2. 過度な罪責感(自分を責める考え方)。
 3. 恐怖心(悪霊に対しての恐怖、神に対しての恐怖心、人に対しての恐れ)。
 4. 喪失感(時間、親しい人間関係、お金、心身の健康、仕事、趣味、自分らし
さ、将来への希望)
 5. 思考力の低下
 6. セルフイメージが低い。
 7. よくうつ状態。
 8. イエスマン、「ノー」が言えない。人からの依頼を断れない。
 9. 自分の判断に自信がない。
 10. 不眠。
 11. 極度な不安。
 12. フラッシュバック。
 13. パニック。
  


Posted by スイトピー at 22:23カルト後遺症とリハビリ